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【原画】メタモルフォーズ~飛翔~

¥88,000 税込

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坂ノ咲由平の絵画作品です。
昆虫の完全変態に思いを馳せた3部作のひとつ。

制作年:2019年
サイズ:F6(318×410mm) 厚み24mm
画材:キャンバスに油彩
モデル:ハスヤ

※原画ですので、1点のみの販売となります。
※厚みはキャンバスの折り重なった一番厚い箇所の数値です。
※本品は額なしです。

<作品談>
2019年5月、
私はルリタテハの羽化を目の前で観察できた。
オレンジと黒の毒々しい模様と、
白黄色の無数の刺を持つ幼虫を自宅に持ち帰り、
ガラスの小瓶にそっと入れサナギになるのを待った。

持ち帰った日の翌日、
前蛹と呼ばれる、見た目は幼虫だが活動を停止し、
逆さまにぶら下がってサナギになる準備段階になった。
その見た目から、英語ではJハングとも呼ぶらしい。
この状態から一皮剥けるとサナギになる。
脱皮の瞬間は見られなかったが、
丸1日後にはサナギの姿になっていた。
枯れ葉がさらに枯れて縮こまったような見た目のサナギは、そこから一週間眠った。

サナギになってから8日目の朝9時過ぎ、
ルリタテハは無事に羽化を成し遂げた。
翅を充分に乾かし終わると、
窮屈そうな小瓶の中で小刻みな羽ばたきを繰り返していた。
私は以前別のルリタテハを採集したことがある、
小さな神社のある雑木林へ蝶を放しに行った。
無事に生きろと願い、
林の中へ消えていくルリタテハを見送った。

この体験を元に本作の制作へあたった。
画面左から右へ伸びる、
ルリタテハの食草サルトリイバラ。
左から2枚目の葉には卵と、
卵から孵化したばかりの幼虫を描いた。
右へ移動するにつれ幼虫は成長し、
もりもり葉を食べた後は前蛹となる。
羽化が間近に迫るとサナギの殻が透けて翅の模様が見てとれる。
蝶になり翅を伸ばした後は、
蛹便(ようべん)という血のような排泄物を出す。
翅が充分に固まると、葉から離れ飛び立っていく。

この一連の完全変態という現象は1つの植物の上で繰り広げられる。
卵から成虫になり飛び立つまでを1つの絵の中に表した。
モデルのハスヤには、
無事に生涯を全うしてほしいと願いながら蝶を見送った私の姿を投影した。

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